「何かリスクエストはありますか?」
GENIUSのマスターは聞いてくれます。少し考えました。
「BUD POWELLのUN POCO LOCOの入ったのをお願いできますか」(もちろんTHE AMAZING BUD POWELL VOL.1です。)
壁埋め込みの立派なスピーカーから聴かせていただくその音は、家の貧弱な装置からのものとは比較になりません。ジャズ喫茶に行く大きな目的の一つは「いい音で思い切り聴く」ことなのでしょう。何度も言いますが「その時の世界がそこに現れる」ように感じられます。
BUD POWELLを聴きながらふと思いました。「そういえば他にリクエストされるお客さん、あまりいないなあ」マスターにも確認してみました。
「あまりいらっしゃいませんね」
もともとジャズ喫茶って、会話が基本禁止のところもあるし、そうでなくても空気的に控えるものです。特に昼のコーヒータイムでは「マスターとのおしゃべり」はなかなかできるものではありません。そこがたぶん一般のお客さんに敷居の高さを一番感じさせることろなのでしょうね。ただ座って飲み物を注文して、CD/レコードを(受動で)聴いて、お勘定して帰る。これをいつも「よし」とするか?
せっかく行くのだから、聴きたいCD/レコードを聴かせてもらいましょうよ!それがリクエストというまあ昔ながらのジャズ喫茶文化なのだと思います。
「何をリクエストすればいいのか?」慣れないうちは慌てます。店の雰囲気だってどうしてもあるし、「万人受け」の音楽ってあまりないから、他のお客さんが嫌がるのでは、と思うとますます尻込みしてしまう・・・
次回に今一度、もう少しこの問題について考えてみたいと思います。
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